(ゼミ長) 今回は、広井良典著『日本の未来像―地球定常文明のデザイン』(岩波新書、2026年3月)を取り上げましょう。報告は高橋さん、簡潔にお願いします。
(高橋さん) コメ騒動に物価高、石油やナフサの不足なんか、どうなるのかと心配で心配で“日本の未来像”のタイトルに魅かれて読んでみました。
大胆に整理しますと―
① まず、現状を“拡大と成長を追求する経済大国型”と見ています。ひと言でいえば、今もまだ「経済成長至上主義」社会なんですね、日本は。
② では、未来像はといえば、“アニミズム的(=土着信仰)で共同性を柱とする福祉社会”、つまり「持続可能な福祉社会」です。
③ こうした現状から未来社会への「転換」や「変革」の言葉はあるけど、どう実現するのか、それは書かれてないです。
(ゼミ長) わかりました。では、、、「経済成長志向」は、なぜダメなんでしょう?
(高橋さん) 人口減少や資源の制約で、経済成長は続かない、ムリなんだそうです。
(ゼミ長) だったら、経済は成長しない/できないよね?
(高橋さん) あぁ、だから成長経済を転換する手立てとか、考えなくていいってことなんだ、、、。
広井さんは、ついでのように「カイシャ人間」の経済成長派「団塊の世代」が“去っていくのに期待”してるけど、そんなこと関係ないねぇ。
(ゼミ長) だけどさ、問題は、支える経済が衰退したら持続も福祉もないってことでしょ? 私たちは、AIも使って“新しい省資源型の経済”を考えたいよね!
(松尾くん) サブタイトルに「地球定常文明」なんてあるけどさ、どうなの?
(高橋さん) まだ発展途上の国々は多いし、「定常」とかの“成熟文明”を語るには強い違和感があります。ウクライナ戦争、中東紛争、米中覇権争奪……いろいろあるしね……。
(先生) うん、うん。足元にはすさまじい値上げラッシュ! すぐ手を打たなきゃ手遅れになっちゃう、経済もろとも福祉も崩壊や、ほんと怖いな……
(ゼミ長) そうですよ! 高橋さん、今日は報告ありがとう。本書の“八百万の神”の「アニミズム」と「鎮守の森」の組合せって、今の若者に受けるには古すぎるんじゃない? (ピンポーン パンポーン♪ 鳴っチャイムましたぁ)
