【医書同源 読書考⑲】〈地図と「地理総合」に親しむ〉現代は地域本位の「地本主義」!

読書考

地理と政治が絡む「地政学」は、現代の最も重要なキーワードの一つ。ウクライナ戦争、不穏な中東情勢の行方や影響が気になりますが、グローバル化とともに人口減少の加速する国内各地域の動きから目を離すことはできません。

◆『教養としての日本地理』(浅井建爾、エクスナレッジ、2021)

本書では、各地の少子高齢化や昼夜間人口比率、インバウンド(訪日外国人客)、自然災害への備え、領土・領海などが取り上げられています。

どの項目も見開き2ページの構成。右(ページ)に解説文、左に地図や表などが配置され見やすい。問題意識に応じて「少子高齢化⇔食料自給率⇔インバウンド……」などと各項目を関連させ理解を深めるのに役立ちます。

また、「錯覚しやすい日本地図」(p.56)など、意外な「新事実」を知るといった楽しみもあります。北海道の一部が青森県の北端よりも南側にあり、福井県の小浜市は東京より南に位置するのですね。日本は「弧状列島」(こじょう=円弧の一部)ゆえの錯覚とのこと。

◆『データで読む地域再生3.0 あの「県・市町村」はいかに危機を脱したか』(日本経済新聞社地域報道センター編、日経BP・日本経済新聞出版、2026)

タイトルの「3.0」は、地域再生シリーズ最新の第3弾。全国各地の先進的な取組みが紹介されています。「解決策のヒント」が満載です。

たとえば、①「子育てしやすい街・神戸市」②「起業家を育成・鳥取県」③「大学発スタートアップ・富山県」④「低山人気を宝の山に・沖縄県」⑤「祭りや芸能を継承・和歌山県」⑥「家事・育児時間の男女差を縮める・新潟県」⑦「空き家の活用・熊本県」⑧「CF型ふるさと納税の推進・大阪府」などなど……全部で紹介事例は、73件あります。

◎ 21世紀は「グローカル」時代。世界を見据えて地域を活性化する「地本主義の時代」といってよいと思います。国内や国際社会の各地域の活性化は、世界の平和と繁栄をもたらしてくれるでしょう。

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