【 医書同源 読書考⑮】「読書は人生の伴侶」もう一つの「一望百冊」の本 衝撃の走る鈍器本か?マスク、ベゾス、ゲイツの正体を知る!

読書考

ネットで本を読んだり、さまざまな情報に接することができるので、紙の本は不要だと考える人も多いでしょう。街中の本屋さんは減るばかりで寂しい…

今回取り上げた本書は、「百冊」をパーッと一望できるという、やはり紙ならではのメリットがあります。なお、全454ページ、巻末には100冊のリストを掲載。厚さ3cm、重さ0.6kgの「鈍器本」、ガツンとある種の衝撃が走るかも、、、。

◆『天才読書~世界一の富を築いたマスク、ベゾス、ゲイツが選ぶ100冊』 (山崎良兵、日経BP、2022)

テスラのマスク、アマゾンのベゾス、マイクロソフトのゲイツ―今を時めく三人の大富豪の愛読書100冊と聞けば、多くの人が興味をそそられるのではないでしょうか。好奇心からながめると、意外にポピュラーな歴史ものやSF本も多いです。

さて、三人の独創的な発想はどこからくるのか?
著者によると、その「謎を解くカギは愛読書にあった」。彼らは大成功を収めてからも、旺盛な読書欲を持ち続けており、その姿勢には驚かされます。激務の中、どうやって読書時間を確保しているのかも知りたい。

本書は、書籍によっては、著者の山崎氏が中身に踏み込んで紹介した部分もありますが、まずは「一望百冊」―ちらちらと全体を俯瞰してみましょう。

紹介された「愛読書」には、マスク氏ならスミス『国富論』やマルクス『資本論』、ベゾス氏にはノーベル文学賞作家のカズオ・イシグロの『日の名残り』、ゲイツ氏はハラリの『21 Lessons』が含まれています。

今回トランプ政権入りした実業家・マスク氏は、「政府効率化省」(DOGEドージ)を事実上率いて政府職員の大規模リストラ(マスク革命?)に取りかかっています。
徹底した自由主義(安価な政府論)はスミスから、大胆な政治改革への野望はマルクスから、それぞれ影響を受けているのでしょうか。
(しかし、カン違いしちゃいけません――、政治はビジネスとは異なるので、おのずと限界、リスクあり!スミスじゃありませんが、いわば「神の摂理」で動く経済、変なシカケは反撃を食らいます)

アマゾンの起業家・ベゾス氏ですが、『日の名残り』から失敗を恐れず挑戦し悔いることのない生涯を全うしたいという人生訓を得ており、マイクロソフトの創業者・ゲイツ氏は、現代社会の直面するAIやビッグデータの問題、コミュニティのあり方など切実な課題とその解決策をめぐってハラリの書に学んでいます。

読書は「人生の伴侶」と言ってよいでしょう。「医同源」―潤いのある豊かな心を培ってくれます。
彼ら天才的なイノベーターの読書世界に触れることで、ゾクゾクするような新たなインスピレーションが湧いてくるといいですね!

◎「イゴノミクスの世界」格言と法則

・碁盤を前にして、「ひらめき」や「第一感」がもたらす精神の働きは絶大!
・人類の英知が詰まった本は、新たな発想、行動の源泉。
私たちにとって至上の宝ですが、「ひらめき」や「第一感」の中味が問われるのは、いうまでもありません。
王道を歩めば大成功!覇道を行けばトンデモ混乱か破滅か?それとも「行不由径」(こうふゆけい)の大道か?

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