これは、前編に続く5冊です。どうぞ、ご覧ください。
6『衝撃の真実100』(神岡真司、ワニブックス、2018) 著者はビジネス心理研究家
「真偽不明の情報」の氾濫する現代は「人生百年時代」。私たちは自らの判断で幸せを求め「最善の選択」をしていかなければなりません。本書は、世に流布される玉石混交の諸説を徹底検証。「高血圧患者が増えたのは製薬メーカーのせい」は「ホント」だった!「バカは風邪をひかない」は、さて「ホント」「ウソ」どっち?ドキッとしますね。100の驚きの事例は、人生のよき参考となるでしょう。
7『エクス・リブス』(ミチコ・カクタニ、集英社、2023) 著者はアメリカの文芸評論家。訳者は橘明美(仏語・英語翻訳家)
読書は、自分を変え世界を変える、まるで魔法!過去や未来に、地球上のどこにでも宇宙でさえ連れていってくれる。「本を開けたまま夜になると登場人物が飛び出してくるのではと思えた」ほど読み耽った著者による、100冊を超える著作の「評論集」。私たちの日常感じる「喜怒哀楽」の全精神を根底から解き放ってくれるようです。
8『青嵐会秘録―田中角栄に挑んだ保守政策集団』(菅谷幸浩、並木書房、2024) 著者は亜細亜大学法学部、高崎商科大学商学部・短期大学部兼任講師
気鋭の政治学者による本書は、時宜を得た刊行(今年9月)です。自民党の今回の「派閥なき総裁選」、さらには「国政選挙」への流れの中で、日本の政治はどこへ向かうのか?著者は、かつて存在した保守政策集団「青嵐会」(中川一郎、石原慎太郎、渡辺美智雄ら)の全体像を本格的に解明しており、自民党政治を軸に動いてきた日本の政治、経済、安全保障、外交の今後のあり方を考える上で、本書は極めて有益な示唆を与えてくれます。
9『誰でもカンタン!図解で分かる古碁名局集』(田尻悠人、マイナビ出版、2020) 著者はプロ囲碁棋士5段
徳川家康が囲碁を好み保護したことで、今に繋がる囲碁制度の土台が作られました。本書は、江戸時代を代表する本因坊家の対局譜を取り上げて、分かりやすく図解。三択形式の「次の一手」を問い、全体を見渡しながら解説してくれます。温故知新、古碁の名局に学んでAI囲碁を打ち負かしたいものですね!
10『日本の私立大学はなぜ生き残るのか―人口減少社会と同族経営:1992‐2030』(J・ブレーデン、R・グッドマン、中央公論新社、2021) 著者は豪モナッシュ大学准教授、オックスフォード大学日産現代日本研究所教授。訳者は石澤麻子(翻訳家・ライター)18歳人口の減少にもかかわらず、ほとんどの私立大学は生き残っている。むしろ増加さえしてきたのはなぜか、という「謎」を解き明かします。著者たちは「生存の鍵は大学の順応性」にあったといいます。とくに「同族経営」大学には、高い状況順応性が見られたのです。待ったなし、受験人口減の加速する今後を見通す上で、海外研究者による本書には、多くのアイデアやヒントが詰まっています。
いつもご覧いただき、ありがとうございます!
「医書同源」は、心の栄養かなと思います。